おなら・便臭

おならと善玉菌の関係・理想的な腸内バランスとは?善玉菌の増やし方もご紹介

腸内には3種類の菌がバランス良く存在しています。このバランスが崩れてしまうと、おならが増えたり、便秘体質になったりしてしまうでしょう。また、悪臭のあるおならは、腸内の善玉菌の量が密接に関係しています。日本人は食の欧米化とともに、肉類豊富な食生活になってきています。これにより悪玉菌優勢な腸内になっている方も多く、大腸ガンリスクも懸念されるでしょう。理想的な腸内バランスを保つために行うべき対策をまとめます。

おなら 善玉菌

2018年10月11日更新

ニオイペディア編集部

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おならが臭いのは善玉菌が劣勢だから

おならが臭いのは腸内に共存している「善玉菌」「日和見菌」「悪玉菌」の3種の菌が関係しています。このうち、悪玉菌が腸内優勢になってしまうと、おならが臭くなってしまうのです。では、3種類の菌の特徴や、主な働き、理想的なバランスなどあらゆる面から検証していきましょう。

おならが臭いのは善玉菌が劣勢だから

善玉菌

善玉菌には、ビフィズス菌、乳酸菌などがあり、腸内の活性化をはかります。便秘予防や免疫アップ、抗アレルギー作用などが期待できるでしょう。

また、生まれたての赤ちゃんはビフィズス菌の餌となる ガラクトオリゴ糖を母乳からとり入れるため、ビフィズス菌が増え、腸内バランスが良い状態です。ですから、赤ちゃんの便は黄色味があり、ニオイもほとんどありません。離乳食のスタートする頃から徐々に菌のバランスが変わり、おならにもニオイがつくようになるでしょう。

一方、高齢者の腸内は善玉菌が少ないため、おらなのニオイだけでなく、腸内疾患も懸念されるでしょう。腸内における善玉菌のバランスは、20%程度が望ましいです。このバランス値を保つためには、善玉菌を増やす努力だけでなく、以下に説明する悪玉菌を増やさない、日和見菌を悪い菌に変化させない努力も大切です。

悪玉菌

悪玉菌には、ブドウ球菌、ウェルシュ菌などがあげられます。腸内の活動を鈍らせたり、臭いおならを発生させたりと悪影響を及ぼすため、抑える必要のある菌と言えるでしょう。

悪玉菌の餌となる食事にタンパク質が豊富な肉が挙げられます。肉中心の生活、野菜不足の生活が悪玉菌を増やしているのです。悪玉菌が増えると、腸内では腐敗物が増加し、おならのニオイがひどくなります。また、悪玉菌優勢の腸内にガン細胞ができやすくなるリスクは高まるでしょう。

悪玉菌の腸内バランスは10%とし、それ以上にならないように生活習慣を見直すことも大切です。

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日和見菌

日和見菌には 大腸菌、連鎖球菌など があげられます。健康体ならば、善玉菌に似た働きをしてくれるような菌なのですが、体が疲れていたり免疫力が低下していたりすれば、体に害を与えるような悪い菌に変化してしまうのです。

日和見菌の理想バランスは70%ほどですが、日和見菌が負の菌に変化させないためにも、ストレスを溜めず、睡眠をしっかりとるなどしたいものですね。

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善玉菌はどうすれば増える?

便秘やおならのニオイ改善などに効果的な善玉菌の増やし方はどのようなものでしょうか。善玉菌を増やすだけでなく、悪玉菌を増加させない対策にも注目です。

善玉菌を増やすためには、善玉菌である乳酸菌の餌となるコンニャクやゴボウなどの食物繊維豊富な食材を摂り入れましょう。さらには、善玉菌であるビフィズス菌の餌となるオリゴ糖を含むバナナやきな粉などを摂取したいものです。

豚汁画像
「ビフィズス菌やオリゴ糖を普段の食生活から摂取しにくい…」という生活環境の方は、サプリメントなどで補助摂取する方法もあります。また、オリゴ糖を摂り入れる場合、摂りすぎると下痢などの症状を引き起こすケースもあるため、用法、用量を厳守することが大切です。

また、悪玉菌好みの肉類中心の食生活は腐敗臭のあるおならの原因となるため、肉類の摂取量を減らしたり、肉の3倍程度の野菜を摂り入れたりしましょう。食生活改善を目指すならば、乳酸菌豊富な味噌汁や漬物、食物繊維豊富な米などで構成される和食中心の食事に切り替えるのも効果的です。

最後に、普段は悪さをしない日和見菌を悪い菌に変えないためにも、ストレスをためない生活を心がけましょう。

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まとめ

  • おならが臭いのは腸内に共存している「善玉菌」「日和見菌」「悪玉菌」の3種の菌が関係している。
  • 善玉菌のバランスは、20%程度が望ましく、悪玉菌の腸内バランスは10%、日和見菌の理想バランスは70%ほど。
  • 善玉菌を増やすには、乳酸菌の餌となるコンニャクやゴボウなどの食物繊維豊富な食材、ビフィズス菌の餌となるオリゴ糖を含むバナナやきな粉などを摂取すると良い。
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