便秘外来の診療内容とは?便秘は治る?費用や保険適用の有無
食の欧米化が進む日本人の食生活はタンパク質豊富な肉系の食事に偏りがちです。また、野菜不足も並行して便秘になりやすい体質の人が増加しているのです。便秘を放っておくと痔や大腸ガンなどの重大な疾患につながることも否定できません。そのような最悪の事態にならないためにも、早めに便秘を解消させる必要があるのです。そうした背景のなか、総合病院などでは便秘外来を設け、便秘改善に向けて検査や治療を行っています。
2018年09月18日更新
この記事の目次♪
便秘外来の診療内容
便秘外来とはどのような診療内容なのでしょうか。最近の主な治療内容を詳しく検証していきましょう。
問診
初診では、生活習慣や腸の具合などを中心に多数の問診が用意されています。それをひとつずつチェックしていきます。特に聞かれるのが、次のような項目です。
- ガスが溜まりやすいか
- 残便感があるかないか
- 便の硬さ、色
- 便秘だけでなく下痢は繰り返していないか
- おならのニオイが強くないか
- 肉食系の食生活をしていないか
- ストレスの有無
触診
問診を把握した医師による触診があるでしょう。腸に張りや違和感がないかを確認します。
エコー・レントゲン撮影
腹部エコーやレントゲンにより、大腸内に残便がないか、ガスが溜まっていないかなどを総合的に確認していきます。
採血検査
大腸だけでなく、他に全身疾患がないかどうかを血液検査により判断します。
内視鏡検査
上記の検査ではっきりしない場合や、より悪い疾患が絡んでいないかどうかを確認するために、大腸内にスコープを入れて内視鏡検査を行います。
(病院によっては麻酔などを施す場合もあります。)
腸マッサージ
大腸をマッサージしてぜん動運動を促すような治療を手がけるケースもあります。大腸はデリケートな部分でもありますから、マッサージするときに加える力加減も大切です。
生活・服薬指導
食事、睡眠、運動など、あらゆる角度から便秘になりにくい生活を指導します。さらに、便秘改善に合わせた薬が処方された場合、投薬指導も施されます。また、便秘に悩む人のなかには下剤などの市販薬を日常的に使用しているケースも多いです。こうした下剤などの便秘薬の正しい使用法の指導も行われます。
便秘外来の費用と保険
便秘外来の費用は、保険が適用されれば処方薬を含め2,000円~3,000円程度が相場となります。また、症状によっては入院が必要なくらいに酷い便秘もあります。その場合、入院費用や外科手術代が発生するケースもあります。病院によっては、自由診療としているケースもあるため、受診前には問い合わせましょう。
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便秘外来で便秘は治るの?
数年前までは便秘外来という科を設けている病院はほとんどありませんでした。便秘の悩みを相談する場合、内科や胃腸科を受診するケースがほとんどだったのです。しかしここ数年、便秘に悩む人が急増しているため、こうした便秘専門医がいる便秘外来が増えているのです。
便秘外来では、内科や胃腸科では施せないような綿密なカウンセリングや治療、投薬が行われるため、便秘を解消させるには一番の近道と言えるでしょう。まさに、便秘についての専門家ですから、便秘について少しでも気になることがあれば、積極的に受診したほうが安心です。
しかし、便秘外来に通院しているだけでは治療が終わればすぐに元の便秘体質に戻ってしまうため、食生活の改善を主体とした生活習慣の改善も並行させる必要があります。
便秘外来を訪れたほうが良い人は以下のような症状を抱えている人です。
- 便が出にくいだけでなく出た後がスッキリせずに残便感がある
- おならの悪臭が継続している
- 浮腫みや寒気を感じる
- ニキビや吹き出物に悩んでいる
- 便に血が混じっている
- 便が出ない状態が1週間以上継続している
- ストレスが溜まっている
- 野菜不足である
- 外食が多い
- 便秘体質や大腸疾患の家族がいる
- 肩こりや頭痛がひどい
- 市販の便秘薬を常習しているが思うように出ない
これらの症状に心当たりのある方は、早目の受診をおすすめします。
まとめ
- 便秘外来の診療内容は、問診、触診、エコー・レントゲン撮影など多岐に渡る。
- 費用は、保険が適用されれば処方薬を含め数千円程度が相場。病院によっては自由診療となるケースもあるため、受診前には問い合わせを。
- 便秘外来は便秘についての専門家であるため、積極的に受診したほうが安心。