体臭

臭いを嗅いだだけでアレルギー反応が出ることも?!何が原因?

臭いに対するアレルギー反応の原因は、それに含まれる化学物質です。 まだまだ馴染みのない病気だからこそ、その原因や深刻な症状を知り、自ら実践できる対策を取りましょう。

2017年04月23日更新

ニオイペディア編集部

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ニオイでアレルギー反応が出るのは何が原因?

臭い アレルギー
ある特定のものの臭いを吸い込むと動悸やめまいがする、手足がしびれる吐き気がする等、何か体に異変が現れる人がいます。これはアレルギー反応の一つで、原因は紛れもなくその臭いに含まれる成分にあります。

まずは、タバコの臭いです。その臭いは吸わない人にとっては不快で、副流煙のせいで健康を害する場合もあります。ただ、この臭いが原因で起こるアレルギー反応は質が異なり、より深刻なものになります。

タバコに含まれるニコチン等の化学物質が主な原因で、それを微量吸い込むだけで、人によっては命の危険にさらされる、恐ろしい病気になることもあるのです。

また、香水や化粧品の臭いに反応する場合は、その合成香料として使われている化学物質が原因です。

その他にも柔軟剤や漂白剤等に使われている香料、家の掃除やリフォーム時に排出される化学薬品の臭い等、日常に潜んでいるあらゆる臭いが対象になり得るのです。

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化学物質過敏症とは

臭い アレルギー
このように、薬品や化学物質が含まれる臭いを吸い込むことで、体が拒否反応を起こし、健康に被害を及ぼしてしまう病気のことを「化学物質過敏症」と言います。一見、その臭いに対するアレルギーのように思われがちですが、実はその成分である化学物質に反応するのです。

また、その症状の様子や程度、原因物質等は人によって実に様々で、しばしば他の病気と間違われたり、病気を特定できなかったりといったことが起こります。それもそのはず、この病気はまだ世間一般にあまり知られていないのです。

そのため、「化学物質過敏症」で苦しんでいる人たちにとって現在は、病気のことを理解されにくい、普通には暮らしにくい環境のままであると言えます。

例えばタバコの臭いの場合は、ただのタバコ嫌いであるとか、臭いに対する過剰反応であるなどと誤解されがちです。しかし、その人の化学物質に対する許容量を超えると、意識障害を発症したり呼吸困難を起こしたり、と重度の反応が現れることもあるのです。

化学物質過敏症の対策方法

この化学物質過敏症を治療したり、発症を予防したりする方法にはどのようなものがあるのか見ていきます。

まずは原因である化学物質を除去することが大切です。例えば、普段使用している洗剤や香水等を見直し、原因物質を特定できているのであれば、使用を止めましょう。そして空気中に拡散された化学物質についても、喚起や空気清浄機を使って安全な空気に換えてしまう必要があります。

食べ物はできるだけ無農薬で無添加のものを選ぶようにするとより安全です。このようにして、できるだけ化学物質が体内に侵入するのを防ぐのです。

また、既に体内に入った化学物質を排出することと、自ら発症しにくい体を作ることも大切です。化学物質過敏症は自律神経だけでなく、免疫機能や内分泌機能も乱してしまいます。そのため、発症したまま放っておくと体力を奪われ、なかなか改善がみられない状況に陥ってしまいます。そうならないためには、自らその化学物質を排出する力を身につけるのです。

適度な運動は新陳代謝を高め、汗と一緒に化学物質を体外に排出しやすくします。また、栄養バランスのとれた食事も化学物質の排出や解毒に一役買います。特に、そのような作用を持つビタミンやミネラルは不足しがちなので積極的に摂るように心掛けましょう。

臭い アレルギー
食材としては野菜、貝類やレバーに豊富に含まれます。食事だけで摂りきれない場合は、サプリメント等を活用して補うようにすると効果的です。そして、ストレスを溜めないことも自律神経のバランスを保つうえで大切です。

規則正しい生活は体の機能を改善させていきます。これらの対策を実践すると、自然と化学物質過敏症を発症しにくい体に鍛え上げられていくのです。また、化学物質を完全に除去することは難しくても、自らがそれに耐えうる体であれば根本的な解決にもなります。

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まとめ

  • ある特定のものの臭いを吸い込むと体に異変が現れる人がいて、これはアレルギー反応の一つで、原因は紛れもなくその臭いに含まれる成分にある。
  • 薬品や化学物質が含まれる臭いを吸い込むことで、体が拒否反応を起こし、健康に被害を及ぼしてしまう病気のことを「化学物質過敏症」と言う。
  • 原因である化学物質を除去すること、既に体内に入った化学物質を排出することと、自ら発症しにくい体を作ることも大切。
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