体臭が一時的についたとしても伝染はしない

においを感じるメカニズムは、空気中のニオイ物質が鼻に入ることによって、鼻の中で感知され、電気信号で脳へと伝達されて起こるのです。一般的に、男性に比べて女性の方が、においに敏感だといわれています。

ワキガの人は、そうでない人と比べると、皮膚常在菌にジフテロイド菌が多いことが原因だそうです。このジフテロイド菌が、わきの下にあるアポクリン腺から分泌される脂質やタンパク質を分解することによって、ワキガ臭のニオイ物質が出てきてしまうのです。

関連記事ワキガがキツくなる季節とは？夏以外にも要注意な季節があった！

また、加齢臭は、分泌された皮脂が過酸化脂質などに酸化されることによって、ノネナールと呼ばれる加齢臭のニオイ物質が出てきます。

それぞれ発生したニオイ物質が空気中に飛び出して鼻に入ると、臭いと感じます。

このような体臭のニオイ物質が他の人の衣類に付着して、一時的ににおいがうつってしまうことはあります。しかし、それがずっと続くことはなく、時間が経てば消えてしまいます。

ワキガの原因であるジフテロイド菌も、ワキガの人の衣類を借りることによって移動することはあるようです。しかし、ワキガでない人の皮膚ではジフテロイド菌は存在し続けることが出来ないので、菌がうつったからといって、ワキガになってしまうことはありません。

関連記事性行為でワキガがうつるって本当？？

また、加齢臭の原因である皮脂の酸化も、年齢と生活習慣が関係しているといわれているので、においがうつることはあっても、加齢臭になってしまうこともありません。

このように、ワキガや加齢臭などの体臭は体質によるものなので、同じ空間にいたり、衣類の貸し借りをしたからといって、伝染してしまうようなことはありません。

関連記事口臭ってキスでうつるの？！歯周病や菌がうつるって本当？

うつったと感じてしまう理由

ニオイ物質は衣類に付着することがあります。ワキガや加齢臭の人が普段着ている服には、それぞれの体臭のニオイ物質が衣類の繊維の奥深くまで染み込んでいます。その衣類を借りることによって体臭のにおいがしてしまうので、なんだか自分もその体臭になってしまったのではないかと思ってしまうのです。

これが体臭がうつったと感じてしまう理由です。この場合は借りた衣類からのニオイ物質による一時的な影響なので、心配するようなことはありません。

しかし、体臭が強い人の衣類を他の衣類と一緒に洗濯すると、ニオイ物質が他の衣類などにうつってしまうことはあります。家族に体臭の強い人がいた場合、毎日一緒に衣類を洗濯しているので、ニオイ物質が他の衣類にうつってしまっていることもあります。

そのため、他の衣類からも似たような臭いがしてしまうので、体臭がうつったと感じてしまいます。

繊維に臭いが染みついてしまったら

他の衣類にうつさないためには、ニオイ物質を繊維に染みつかせないことが一番です。そのためにも、まずは汗が付着したものはすぐに洗濯することです。それが難しい場合は、他の衣類ににおいがうつらないように、干して乾燥させましょう。

すでに繊維に臭いが染みついてしまっている場合は、洗濯の前にお湯と酸素系漂白剤を使って浸け置き洗いをすると効果的だそうです。

また、洗濯機にもニオイ物質がついてしまっていることもあります。この場合、付着しているニオイ物質が洗濯機で洗濯する衣類すべてにうつってしまいますので、洗濯槽の掃除もしておくと良いでしょう。

関連記事ミドル脂臭対策に洗濯洗剤も効果あり？選び方と使い方のポイント

加齢臭は生活習慣に関係しているといわれています。加齢臭は皮脂の酸化によるもので、40歳を過ぎたあたりから、この酸化を抑える力が減ってしまうそうです。皮脂の分泌が盛んになるような肉中心の食生活を改めたり、酸化を抑える有酸素運動を行うことで、加齢臭の原因である皮脂の酸化を抑えることができます。

関連記事加齢臭の付いた衣類の洗濯のコツ

また、加齢臭は男性だけではなく女性にも発生しますので、女性でも注意が必要です。生活習慣を見直し、加齢臭自体の対策をすることもおすすめします。

関連記事加齢臭より強烈？！女性のミドル脂臭
関連記事加齢臭対策おすすめサプリ3選

まとめ

• 体臭のニオイ物質が他の人の衣類に付着して、一時的ににおいがうつってしまうことはあるが、それがずっと続くことはなく、時間が経てば消えてしまう。
• ワキガや加齢臭の人が普段着ている服には、それぞれの体臭のニオイ物質が衣類の繊維の奥深くまで染み込んでいて、衣類を借りることによって体臭のにおいがしてしまうので、自分もその体臭になってしまったのではないかと思ってしまう。
• 他の衣類にうつさないためには、汗が付着したものはすぐに洗濯すること。