蓄膿症(副鼻腔炎)が口臭の原因になる理由と治療法
風邪にかかった時は鼻が詰まって息がしづらいですよね。 蓄膿症も鼻に膿が溜まる病気ですが、蓄膿症の場合は溜まった膿が口臭の原因になる可能性があります。放っておくと悪化していく病気ですので、記事を読んで心当たりがある方ははやめに医療機関に行ってくださいね。
2016年07月29日更新
蓄膿症(副鼻腔炎)の症状と原因
蓄膿症の方に共通する悩みの一つが口臭。この口臭を改善するためには、まず蓄膿症という病気の特徴を理解しておきましょう。
鼻には副鼻腔と呼ばれる大きさの異なる空洞がいくつもあります。風邪の症状で鼻がつまったり鼻水がでるように、細菌の働きにより副鼻腔で炎症を起こしてしまうのが蓄膿症(副鼻腔炎)です。
膿や粘膜が詰まってしまうため、呼吸がしにくいなどの辛い症状があります。大きく分けると急性と慢性の2種類があります。
急性副鼻腔炎は風邪などにより一時的な鼻水や咳ででる痰の症状などがお馴染みです。この急性副鼻腔炎は誰にでもなる可能性がありますが、急性がそのまま継続してしまうと慢性副鼻腔炎へと進行してしまい、蓄膿症になってしまうのです。
副鼻腔炎は鼻に起こる症状だけでなく、目の周りに痛みを感じたり、頭がぼーっとする症状や頭痛、発熱といった辛い症状を伴う場合もあります。急性副鼻腔炎をしっかり治療しないと、慢性化してしまうため、風邪をひいたあとなどは慎重に対処をしないといけませんね。
副鼻腔炎は小さな子供もかかりやすい病気の一つ。鼻水などが止まらない場合は医療機関で相談しましょう。
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蓄膿症が原因の口臭
蓄膿症の症状の一つに口臭があります。口臭には色々な原因がありますが、一見蓄膿症との繋がりがわかりづらいのですが、鼻の奥にたまった膿が臭いの元となっている場合があります。鼻の奥から臭いが発生するため、一般的な口臭のように他の人が先に気が付くよりも、この場合は自分で発見しやすいことが特徴です。
膿の不快な臭いの他には、口呼吸が口臭の原因になっています。蓄膿症になると鼻が詰まる為鼻呼吸ができずに必然的に口呼吸へと変わってしまいます。
口が常に開いた状態で、口内が乾燥した状態。口内が乾いていると雑菌が繁殖しやすくなりますので、口臭だけでなく口内の病気になるリスクも高くなっています。口内の乾燥を改善するためには唾液分泌量を増やすことが一番効果的ですが、急な場合などは水を飲んで潤す方法がオススメです。
即効性があるのが冷たいお水。口臭が気になる時は冷たいお水をコップ1杯飲みましょう。口内の温度を下げると雑菌の繁殖が抑制できる為、一時的ではありますが嫌な口臭改善に効果的です。
副鼻腔炎の方は口の中が乾燥しやすい為、ペットボトルの水をいつも携帯しておくと安心ですね。唾液を増やすにはガムも効果的ですよ。
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蓄膿症の治療法
蓄膿症の治療を受ける場合は、まず医師に口臭があることも伝えましょう。蓄膿症の治療方法は手術が必要なく、抗菌薬で膿を流す処置で改善できる場合があります。
しかしなかには細菌が原因でなくカビが炎症を引き起こしている場合もありますので、このようなケースでは鼻の異常や歯に関する病気も疑われます。カビが原因の場合は治療が複雑になりますので、その人の症状に合った対策をとることが必要です。
蓄膿症は何度も耳鼻科に通院して治療を受けることが必要になる場合もあります。気になる症状を放置していると、慢性化してしまう場合もありますし他の原因を見落とす可能性もあるのです。
蓄膿症は治療を開始すると比較的短期間で症状が軽減されますが、それで完治したと誤解するのは危険です。担当医から指示が出るまではしっかり治療を続けましょう。
蓄膿症が原因の口臭は、根本的な蓄膿症を改善しないと治りません。一時的な対処でマウスウォッシュなどを使っても気分休め程度にしかなりませんよね。気になる症状や不快な口臭はそれぞれ原因があるもの。放置しておくと悪化する病気の可能性もありますので、まずは医療機関で相談をすることをオススメします。
まとめ
- 細菌の働きにより副鼻腔で炎症が起こると蓄膿症となる
- 蓄膿症が口臭の元になる原因は膿と口呼吸のため
- 放置して慢性化する前に耳鼻科へ行くことが重要